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海洋深層水中の微量DNAを用いた魚類相推定

發佈日期:2017-12-28

標題
海洋深層水中の微量DNAを用いた魚類相推定
作者
荒木仁志(北大農)・宮正樹(千葉博)・池田実(東北大農)・矢部衞(北大水産)
文件屬性
日本研究
知識分類
水產養殖
點閱數
1246

摘要

1.はじめに
水深200m以深の海は地球上の海水の95%以上を占めている。しかし、この深度の海は日照の影響を受けにくく、生物多様性の観点からは比較的不毛な世界と考えられてきた。またこの深度では目視・捕獲調査が難しく、生物相、特に魚類を含む大型脊椎動物相の実態には未解明な部分が多い。一方、内水面においては様々な外来生物の侵入や拡散、といった現象が大きな社会問題となっている。外来生物対策は早期発見がカギとなるが、簡便かつ高感度な生物痕跡発見技術として「環境DNA」と呼ばれる新しい技術が近年、急速に発展してきている。
2.環境DNA技術と海洋深層水を用いた魚類相推定
環境DNA技術とは、生物が環境媒体中に放出する微量なDNAを検出し解析する技術と定義される。淡水魚の場合は河川・湖沼水を、海水魚の場合は沿岸・外洋の水を解析することになるが、検出感度と検出範囲は解析技術の進歩に伴い改善するため、現在世界中でこの技術の改良と検証がおこなわれている。日本でも内水面はもとより、沿岸においても様々な範囲・深度の魚類相を検出する手法が開発され、地域ごとの魚類相の特徴を目視や捕獲に頼らず非侵襲的・客観的かつ簡便に推定する技術として利用され始めている。今回はこの環境DNA技術を海洋深層水に適用し、謎の多い深海生態系の理解の一助とする試みについて紹介する。北海道・羅臼町の海洋深層水施設において複数回ご提供いただいた原水、同じく道内の熊石・岩内、本州の尾鷲・駿河湾・伊豆赤沢の各深層水施設から試験的にご提供いただいた原水の解析の結果、水深270-800m の海底にも様々な魚類が生息し、地域・季節ごとにダイナミックな魚類相の変化がみられる可能性が示唆された。

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